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タイ国バンコク都との都市間協力を推進しています。

執筆者 | 2023年8月18日

横浜市は都市づくりの経験・ノウハウと企業の技術を活用し、新興国等の都市課題解決の支援と企業の海外展開支援を目的とした「横浜の資源・技術を活用した公民連携による国際技術協力(Y-PORT事業)」に取り組んでいます。

本稿では、タイ・バンコク都との都市間連携を特集します。

バンコク都内の活気ある都市開発

  1. バンコク都との技術協力に関する覚書を更新

横浜市は2013年にバンコク都と技術協力に関する覚書を交わして以来、バンコク都気候変動マスタープランの策定支援をはじめとする技術協力を行ってきました。

この覚書を基に、両都市間の政策対話やビジネス交流を通して、過年度には横浜市内企業の株式会社ファインテックによる屋根置き型の太陽光発電事業など現地ビジネスにもつながっています。同社のビジネスは、環境省が推進するJCM(二国間クレジット制度)を活用しており年間約844 tCO2の二酸化炭素排出量の削減効果が見込まれています。

ファインテックの事業化事例はこちら

https://yport.city.yokohama.lg.jp/case/175

本年7月4日、横浜市国際局長がバンコク都庁を訪問し、今年度から3か年の覚書をバンコク都知事に手交しました。

更新覚書とともに記念撮影するバンコク都の
チャチャート知事(左)と横浜市の橋本国際局長(右)

バンコク都知事からは、脱炭素化に向けて更なる横浜市の協力への期待が示されました。覚書に基づいて両市は、環境省から採択された「脱炭素社会実現のための都市間連携事業」等において横浜市内企業とプロジェクトを形成し、脱炭素に向けた取組を推進します。この事業は、令和4年度に環境省の採択を受け、3カ年計画で取り組んでいます。

また、本市アジア事務所(バンコク)を通じて両市内に所在する企業間のオープンイノベーションや次世代の人材交流を促進していきます。

2. バンコク都との都市間連携事業(2年目)をキックオフ

横浜市は、一般社団法人海外環境協力センター(OECC)、一般社団法人Yokohama Urban Solution Alliance(YUSA)、市内企業等と共に、上述の都市間連携事業に取り組んでいます。

昨年バンコク都で開催された官民政策対話の様子
本事業では、横浜市内の経験を活かし、バンコク都のエネルギーアクションプランの策定を支援するとともに、企業間のビジネスマッチングなどを行い、環境省が主導する二国間クレジット制度(JCM)等を活用しながら、日本の脱炭素技術の導入を目指しています。

本年7月4日、バンコク都側のカウンターパートである環境局との2年目のキックオフミーティングを行い、昨年度実施した現地ニーズ調査などを踏まえ、ビジネス案件の創出に取り組むことなど、本年度の実施スケジュールを確認しました。

バンコク都環境局との2年目キックオフ記念撮影
現地調査(廃棄物処理場)の様子

3. 横浜市内企業による自動運転実証事業

タイは、公共交通が発展途上で交通渋滞が課題となっています。交通ルールの順守にも課題があります。そこで、自動運転技術を活用し、安定して乗客を輸送する仕組み作りは課題解決のための一つの手段となります。

YUSA会員企業で市内企業の株式会社マクニカ(以下、マクニカ)は、2019年のアマタ工業団地(タイ国チョンブリ県)での自動運転デモンストレーションをきっかけに、タイにおける自動運転の実証実験を進めています。2022年度に、マクニカは、現地スタートアップなどと連携し、高等教育・科学・研究・イノベーション省傘下のDepartment of Science Service(DSS)に自動運転車両(乗用車タイプ)を納入しました。また、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)からは現地スタートアップをサポートするかたちで自動運転カートを受注、バンコク都内のBangsue駅周辺で5台を自動運転させるサービス検証を実施しました。今後、タイの他の場所への横展開や実装が期待されます。

自動運転実証実験の様子
4. 横浜市内企業による電気・電子廃棄物の適切管理(適切処分とリサイクル)の実現可能性調査事業が環境省事業に採択

環境省「令和5年度我が国循環産業の海外展開事業化促進業務」に、YUSA会員企業で横浜市内企業の興栄商事株式会社及びカーボンフリーコンサルティング株式会社の提案が採択されました。

タイ政府は、BCG(バイオ・サーキュラー・グリーン)経済モデル」を掲げ、経済成長と環境保全の両立を目指しています。そこで、興栄商事等がタイの経済成長に伴うIT機器の廃棄物量の増加による環境負荷、データの不正流出などを防ぐため、バンコク都及びチョンブリ県を対象に、電気・電子廃棄物の適切管理(適切処分とリサイクル)を目的とした事業可能性を調査します。

今後、横浜市アジア事務所やYUSAのネットワーク、そして、横浜市とバンコク都との都市間連携を活かし、現地ワークショップ等を行う予定です。

また、7月31日には、タイ国工業省やタイ国内の中小企業による同社横浜工場への見学会が行われました。

タイ国工業省等による工場見学(横浜市金沢区)

5. お知らせ

(タイ企業とのビジネスマッチング)

バンコク都との都市間連携事業の一環で、今年10月にバンコク都にてビジネスマッチングセミナーの開催を予定しています。脱炭素技術・製品・サービスのタイでの新規展開・拡大にご関心がありましたら、下記連絡先までお気軽にご連絡ください。

 

(第12回アジア・スマートシティ会議)

第12回アジア・スマートシティ会議を4年ぶりに対面開催します。

・開催日:2023年11月13日(月)~15日(水)

・会 場:みなとみらい21地区

今後下記ウェブサイトにて情報を更新いたしますのでどうぞご期待ください。更新情報はY-PORTメーリングリスト等でも随時お知らせいたします。

過年度のアジア・スマートシティ会議の様子

お問合せ先

横浜市国際局国際協力課

〒231-0005 横浜市中区本町6丁目 50 番地の 10 市庁舎 31 階

Tel: 045-671-4703 Fax: 045-664-7145

E-mail: ki-yport@city.yokohama.jp

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