6月6日、約1週間に及ぶ、ライフサイエンスの国際的なパートナリングイベント「2019 BIOインターナショナル・コンベンション(BIO)」の幕が閉じました。昨年のボストン(マサチューセッツ州)での開催を引き継ぎ、2019年のBIOは、フィラデルフィア(ペンシルベニア州)のフィラデルフィア・コンベンション・センターのフロア全体を覆い、盛大に開催されました。5月31日(金)のバイオテック起業家向けのビジネス・ディベロップメント・コースに始まり、ブートキャンプ、パートナリングセッション、教育セッション、企業プレゼンテーションなどが続き、6月4日(火)の展示ホールの開場とともに、BIOの熱量は最高潮に達しました。

展示ホールには、アーリー段階のバイオテック・スタートアップから大企業に至るまで、また個別ブースからパビリオンに至るまで、1,800社以上の出展、5,000社以上、16,000人以上の参加者が見られ、1/3は米国国外からの参加でした。出展者も同様に、カナダ、アルゼンチン、ブラジル、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ベルギー、豪州、南アフリカ、中国、台湾、そして、日本など、世界中の国のパビリオンが見られました。(ジャパン・パビリオンはジェトロが主催。)

今回のBIOの出展企業のうち、本社や研究所が横浜に所在する3社をご紹介します。

 

ジェトロ・パビリオンに出展したグライコテクニカは、糖鎖の分野で、革新的なソリューションの開発、提供に取り組んでいます。“GlycoStation”という糖鎖解析(糖鎖プロファイリング)、レクチンマイクロアレイ、洗浄不要のエバネッセント波蛍光励起スキャナーなどのサービスを提供し、主力製品である“GlycoStation”は、生体サンプルからの糖鎖プロファイル間の比較測定から重要なデータ導出を可能にします。同社は、約10年間にわたり蓄積したビジネス経験と、糖鎖生物学およびバイオサイエンスの分野に携わる科学者チームによって、世界中のクライアントに革新的なサービスを提供しつづけています。

続いてリプロセルは、2003年に日本で設立され、その後、欧州、インド、米国に拠点を持ち、グローバルに拡大しています。本社は横浜で、2017年にオープンしたリプロセル・ヨーロッパのグラスゴー・オフィスが、今回のBIOで、スコットランド・パビリオン内に出展されていました。リプロセルは、創業以来、幹細胞分野での研究開発をリードし、近年、M&Aや海外代理店との販売提携などグローバル展開を拡大しています。幅広いヒト細胞ラインナップ、RNAリプログラミング、CRISPR -Cas9を用いたゲノム編集、3D培養基材など、ターゲットの同定から治験まで、さまざまな製品およびサービスによるソリューションの提供とともに、再生医療に注力しています。

中外製薬は、展示ホールフロアに大きなブースを出展されました。日本の大手研究開発型製薬企業の一つ(本社:東京)で、最近、「中外ライフサイエンスパーク横浜」を開設することが発表されました。国内外で数多くの研究開発を行い、例えば、がん領域での革新的な研究開発はその一つです。中外製薬はロシュ社と戦略的アライアンスを締結し、経営の独自性を保ちながら、東京証券取引所市場の第一部に上場されています。中外ライフサイエンスパーク横浜の建設は今年8月に開始される予定です。

今年のイベント終了とともに、BIOはすでに来年サンディエゴで開催予定の2020 BIOに向けて始動しています。 サンディエゴと横浜は姉妹都市という縁もあり、横浜の企業が一層のプレゼンスを発揮されることが期待されます。横浜市米州事務所も、LIP横浜といったプラットフォームや関連機関との連携を通じて、ライフサイエンス企業の国際展開(北米展開)を後押しできるよう活動していきます。