米国産業クラスター情報

横浜市にはIT、ライフサイエンス、製造関連の企業・大学・研究機関が多く集まっていますが、米国でも、これらの産業について関連組織が特に集積している地域があります。最も有名な地域には、IT産業のシリコンバレー（カリフォルニア州）がありますが、その他、多くの産業で各地域の基幹産業を核としてクラスターが形成され、企業や大学・研究機関、金融機関、その他関連機関が集まり、互いに競争しながらネットワーキングや連携を図ることにより、新たなイノベーションを生み出しています。米国企業だけではなく、日系企業をはじめとする多くの海外企業が関心を持ち、実際に進出している地域でもあります。このページでは、IT、ライフサイエンス、製造業の主な米国産業クラスターに焦点を当て、各地域を代表する都市を含む郡（カウンティー）の基本統計情報を、米政府統計情報に基づきご提供させていただきます。

米国産業クラスター①：ITおよびライフサイエンス

今日の米国競争力の源のひとつとなっているITやライフサイエンスを代表する米国産業クラスターには、次のものがあります（※各産業集積地に含まれる主な郡名をクリックすると当該郡の基本統計情報がPDFでご欄いただけます）。

米国産業クラスター②：先端製造業

製造業、特に最新技術を応用した先端製造業においても同様に、特定地域への米国産業クラスターがみられます。オハイオ州クリーブランドなどでは、金属・化学・自動車などの製造企業が連携して、最新技術の開発・応用に取り組んでいます。また、水ビジネス（ウィスコンシン州ミルウォーキー）やロジスティクス（インディアナ州インディアナポリス）など、個々の地域の特色を生かした既存産業と先端製造業を結び付けて新たなクラスターを形成する試みも見られます。

米国産業クラスター③：次世代モビリティ開発に取り組む地域

自動車産業でも米国産業クラスターが形成されてきた歴史があり、ミシガン州デトロイトを中心とする米国中西部に広がるラストベルトがその代表とされてきました。しかし、近年では、自動車産業を取り巻く大きな変化の中、電気自動車、自動運転技術、モビリティのサービス化（ライドシェアリングやMaaS）などの重要性が高まり、自動車製造業もIT産業をはじめとする他産業との連携が必要になってきました。米国の代表的な自動車メーカーが集まるデトロイト都市圏などに加え、GM/トヨタの合弁工場の跡地でTeslaが発展したシリコンバレーなどにおいて、次世代モビリティの開発が進められています。この他、特定産業の集積には至っていませんが、「モビリティのサービス化」を活用して、都市が抱える交通の課題に取り組む地域も登場しています（オハイオ州コロンバス都市圏）。